「よくも、騙したな…」 「騙してないよ。ただ言わなかっただけだよ。」 あたしの中での空良のイメージはボロボロと崩れていった。 「あぁ、俺達が一緒にいられないときの護衛は氷真と紫音にまかせるから。」 紫音ならともかく氷真みたいな馬鹿に守られるなんて、屈辱だ。 「あたし、姫やめる。」 「「えぇー!!なんで!?」」 あたしの辞める発言に食いついてきたのは大と力。 「風神の姫って女達がみんななりたがってる立場なんだよ!?」 「真城、姫になりたくないの?」 大と力が交互に言う。