自分がどれだけ危険か知らされているのにあたしは風神に守って貰おうなんて思わなかった。
自分の身ぐらい自分で守れる。
「べつにあたしは守ってもらわなくても大丈夫だから。」
あたしの言葉に空良が困ったようにため息をついた。
「真城ちゃん、さっきの風雅の言葉聞いてた?」
「聞いてたけど…」
それがどうしたのと言おうとした瞬間、
「真城ちゃんに拒否権はないの。いい?」
「………………。」
こ、怖い。
笑ってるはずの空良の顏がスッゴい黒く見える。
空良の背後からも黒いオーラが漂ってた。
人間ってこんなに黒くなれるのか…

