広場に出れば皆がお花見をしていて皆の笑顔の後ろには桜があって、まるで運動会の日みたいで嬉しくなった。
寝転んで見れば、まるで桜が自分の為だけに踊っていてくれるみたいで、なんだかロマンチックな気分になった。
隣に洋平が居るから、結衣は桜がどんどん好きになった。
「きれー……」
繋いでいない方の手を空に伸ばせば、輪郭が赤くなる不思議。
それは恋の色で、指輪がキラキラ光って少女の胸をときめかすばかりだ。
不規則に舞う一枚一枚はどうしてこうも儚いのか。
雪みたいに触ると消えてなくなってしまいそう。
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