真夜中 君の携帯に電話をかける。

『…もしもし?』

電話に出た君は眠そうな声。

「ごめんね、寝てた?」

『………ううん』

間を開けての曖昧な返事に苦笑する。

「…寝てたでしょ?」

『……うん』

まだ寝ぼけているような、
無防備な君の声にどきどきする。

「あはは、何で寝てないって言ったの?」

『……だって変に気使って電話切っちゃうでしょ?』

少し照れたように言う君の表情が見えるようだ。
僕と電話がしたいと
照れ屋で恥ずかしがり屋の君は言えないから、きっと僕からの連絡が来るのを待ってる。