◇◇

「汐~?起きなさいよ~!!」



「…んむ?」



枕もとの時計をまだ開かない目を開けようともせず、手探りで探して見つける。



「ん~…え゛っ!?今日って入学式じゃん!!!!遅刻しちゃう!」



時計が指す時間をみて跳び起きる。



ヤバイヤバイやばいよ~!!!




掛けてあった新品の制服に改めて合格したんだという喜びを感じる間もなく、着替えを済まし部屋を飛び出した。




リビングには準備万端といった恰好で私を待つ母親がいた。



「なんでもっと早く起こしてくれなかったの~!??」



半ば半泣きになりながら母親に言う。



「自分の支度してたらこんな時間だったの」



そんな…。



がっくりとうなだれた。




「ご飯食べる暇もないし…もう行こっっ」



そうして私は何食べずに学校へ行く羽目になった。