‐hide‐ハイド


最高な筈のクリスマスは私にとって最も残酷な1日でしかない。





私の隣で小さな頭が揺れた。



ふわりと香るシャンプーの甘い香り。




小さな寝息。





町のイルミネーションから数メートル離れた駅裏の電灯がポツリと照らす暗いベンチ。





寒すぎるこの場所に彼女の体温が私には温かくて…






さっき我慢したはずの涙が1筋頬を伝った。