《神埼》と書かれた表札から、私にはある推察が浮かんだ。


(神埼って・・・。神埼グループのこと?会わせたいってことは・・・まさか!)


神埼グループは財閥の1つで、よくテレビとかに出てる名前。


そして顔が整っていて美人なお母さん。


もしかして再婚!?


推察は的中。


お母さんが頬を赤く染めながら待っていると、白い豪邸から40から50くらいのおじさんが出てきた。


「待っていたよ、桜。で、その子が?」


「ええ。娘の咲代ですわ。」


お母さんは私に視線を向ける。


私はすべてを察し、丁寧にお辞儀した。