「ところでさ、今度の土曜日暇?」
柊は珍しくそっぽを向いてる。
なんか、照れてるみたい。
「うん、別に予定とか無いけど…。」
「じゃあさ、試合見に来ないか?哲士も出るから、船津も一緒に。」
え…柊の野球の試合!?
「…うんっ!行くっ!!」
私は思わず声をあげてしまう。
その声の大きさに、自分でも驚いて口を押さえた。
「分かった。じゃあ俺、いつも以上に頑張るわ。」
スイングするふりをする柊。
「うん、楽しみにしてる。」
私達は、顔を見合せて笑った。
久しぶりに、素直に話せた気がする。
土曜日楽しみ。
早く来ないかな。
私は早くも心を踊らせた。

