あんたとあたし。





 少しみんなの熱気に圧倒されながらも、なんとかメニューに合わせて、サポートした。


 野球なんて、ルールもわからないし、やり方もわからない。

 でも、みんながあまりに楽しそうに笑顔でやってるから、見ていて微笑ましい。


 意外と一人でやるのは大変だったけど、それはそれで楽しくれた。



「桔川先輩、大丈夫ですか?」



 と、一人の野球部員が話しかけてきてくれた。

 明日の練習メニューを確認していて、少し疲れてきた時だった。



「何が??」



「いや、外、暑いんで。」



 親切な子もいるんだな、と、こんないい子を部員に仕立て上げた龍をすごいなと思った。



「大丈夫だよ。ありがと。」