あんたとあたし。





「つっかれたー。」

「あたしもー。アイス、おいしーし。」

 
 アイスの入ったカップを持ち上げて彩が言った。
 疲れたことと、アイスがおいしいことは関係ないだろう・・・。


 全機種撮り終えたあたしたちは、近くのアイスクリーム専門店に立ち寄った。

 最終日で学校の終わる時間が早かっただけあって、まだ日が沈みかけただけ。

 どこの学校も最終日なのか、学生服の子が町に屯していて、青春だと感じた。


 自分も、その中の一人なのだと思うと、不思議な感じがした。


「修、ざんねーん。」

「ほんとに。式、終わったって??」

 
 学生の出入りが激しく、涼しくも厚くもなくなった店内の室温で、アイスが溶ける。
 

「うん。今から2次会らしいけど、明日からハードな練習だからね。」

「あー、それは仕方ないねー。」


 溶けたアイスをスプーンで混ぜながら、外に目をやった。