あんたとあたし。






 駅前にあるプリクラ専用のゲームセンター。

 前に、隣町のゲームセンターでプリクラコーナーを全部、撮りまくって、ばか騒ぎしたことを思い出す。


「どれからがいい??」

 
 鞄の中の財布を探しながら、彩に尋ねる。
 大して、迷った感じもなく、「古いのから回ろー。」と言って、早足で歩いてった。

 勝手だなー、なんて思った。

 それが彩だよなー。なんて思ったりもした。




「留衣ノリ悪いって。」

「あんたが勝手に変顔したんでしょ。」

「次、やんなかったら、顔引っ張ってやる。」

 なんて言い合いながら、次々機を巡った。


 顔を引っ張り合うものもあれば、彩が変顔をするものも、あたしが間抜けた顔をしているものもあった。

 徐々に財布の中が、今までに溜まったプリクラと今撮ってるプリクラで膨らんでいく。
 
 彩との時間が増えていって、思い出が溜まってく感じがして、うれしかった。