あんたとあたし。






 終業式も終わり、LHRの途中。


 彩が背中をつついてきた。


「どーしたの。」


 彩が手に持っていた、ディズニーの団扇を奪い取って、首元を煽る。
 窓際は一番風通しがいいけど、一番日が当たる暑い場所。


「ね、考えたんだけどさ。」

「なにを??」


 やたらニヤついた彩を不気味に思いながらも尋ねた。


「留衣のばーちゃん家に、留衣とあたしと修と、あー、あと、キャプテンで行くのはどう??」

「キャプテンって・・・?」

「もちろん、橘龍だって。」

 
 あたしは大きなため息を吐く。


 ・・・なんでそこで、龍が出てくんの??