あんたとあたし。






「で、なんだっけ。」

「マネージャー。」


 言葉足らずの橘龍の口から出た言葉であたしは話を思い出す。


「あーそうだった。で、あたしがやんなきゃなんないの??」


 橘龍は困った顔をして「わからない」と言った。
 少し首を傾げた橘龍がなんだかかわいらしく見えた。

 なんで?なんで、可愛いとか思ってんのあたし。
 おかしいでしょ(笑)

 あたしが首を傾げそうになって、焦って次の言葉を探した。


「じゃあ、橘龍的にはあたしじゃないとダメって理由ないの?」

「俺はお前がいい。」

「なんで??」

「祥志が、何でもできるって自慢してたから。」


 あー、もー、またあいつか。何考えてんだよ。ほんとに。


「ね、もしかして、祥志、あたしのことめっちゃ自慢してたり・・・しない?」


 ミルクティーのストローを噛みながら言った。


「してるしてる。」


 くすくす笑いながら、橘龍が言った。