あんたとあたし。






「なに、あんた、ミルクティーなんか飲むの??」

「似合わないの?」


 ちょっとおかしな返事が来て思わず、言葉に詰まった。


「いや、橘龍が好きならいいんだけど。」


 本来ならあたしひとり分のミルクティーを3つずつ氷の入ったグラスに注いだ。


「あ、そこ座ってくれていいよ。」


 橘龍のグラスをカウンターに置いて、残ったミルクティーにストローを指した。

 橘龍は椅子を引いて、カバンを自分の横に置くと、ちょこんと座った。


「はい。」


 グラスを渡すと、うれしそうに笑って「ありがとう。」といった。

 やっぱかわいい。


 あれ?またあたし変なこと考えた。
 またあたし、変なこと考えちゃったよ、おいっ。

 なんて、頭の中の混乱を見せないフリをして、テーブルに座る橘龍の斜め前に座った。