あんたとあたし。






 見とれたあたしに気づいたのか、「ん?」と首をかしげた。
 「なんでもないよ。」と正面を向いた。


「てか、なんで、あんたいたの?」


 最初から、少し気になってた。

 途中から、飲みたくなってたし、少し気になるだけだったけど。


「俺、大地さんの後輩。」


 誰??大地さんって。大地さん??


「ごめん、大地さんって誰?」


 「弘貴さんの隣に座ってた人。」というと、またははっと笑った。
 なにが面白いのかは、よくわからなかったけど。


「チャラ男か~。後輩って、あの人、うちの学校だったの??」


 あんなチャラいやつ、うちの学校には居たっけ??


「違う違う、バイトの先輩。」


 あ~、なるほどね。