あんたとあたし。






「おーい?桔川ー、早瀬ー?」


 担任のハゲが名前を呼んだ。
 クラスの視線がばっとあたしら二人に集中する。


「なにやってんだお前らー。」

「せんせー、彩が抱きついてくるー。」

「ちょ、やめてよ。あたしイタイ子じゃん。」


 そういって、首に回された手がするりと離れていった。


「今さら気づいたの?あんた、前からイタイって。」

「えっ?!うそー。」


 なんてまた変なこと真に受けて。
 
 イタイって言ってるのに自分の体を見まわす彩を見て、みんな爆笑。
 先生が呆れながら、話を戻していくのを見て、彩が赤面。

 それを見てあたしはまた噴いた。