あんたとあたし。




「修、青のりついてる~っ!」


 彩が修を指さして笑う。


「彩も口のよこ、ケチャップついてるっ!!」


 焦って鏡を見る修と、ウェットティッシュで口の周りを拭く彩。


 ケラケラ笑っていると、自分の後ろから当たっていた陽が、遮られた。

 黒い人影にびっくりして、後ろを向いた。


 そこに立っていたのはまたしても龍。


「戻ったんじゃなかった?」

 ううん、と首を横に振って、見慣れたパッケージが目に留まった。


「これ。」


 差し出された左手から、いつものミルクティーを受け取った。

 戻ったんじゃ、なかったんだ。


 あたしら行ってくる~、と修を引っ張って彩は海へ。

 軽くスキップをしていたように見えたのはたぶん、気のせい。


「・・・もしかして、このために」


 どっか行ってたの?、と言いかけて、言葉に詰まった。

 龍が、あまりにもきれいに笑って、あたしを見下ろしてたから。


 手を伸ばせば、すぐに届く距離にいる。