履いていたサンダルを脱いで、財布と携帯を持って売店に走った。
・・・お昼ご飯、買ってなかったんだよなぁ。
「いらっしゃい、ねぇちゃん!」
威勢のいいお兄さんの声。
日に焼けた肌に、少し大きな前歯がまぶしい。
夏祭りで売られてるような、焼きそばやお好み焼きなんかを売っていた。
「焼きそば3つと、ん~、あ、フランクフルトも3つっ!!」
はいよ~、と何人かの大きな声がする。
あたしの後ろに小さな女の子が水着姿で小銭を握っていた。
「前どうぞ」
怖がられないように、笑って言うと、ありがとう、とかき氷を頼んでいた。
中から、外を眺めた。
溢れんばかりの人。
ここにいる人すべてが、幸せなんだろうな、って思うと、少し不思議な気分になった。
「はい、ねぇちゃん。」
ありがと、と笑って言って、一瞬躊躇って日陰から出た。
「あ、留衣っ!!」
どこ行ってたの?と修と彩。
ほら、と袋を高く上げると、やったぁ!とまた叫ぶ。
「今日だけ、あたしの奢り。」
「留衣、怖い~。」
「はぁ?あたしはいつでも親切ですぅ~。」
やいやい騒ぎながら、出来立ての焼きそばを食べた。
フランクフルト1本と焼きそばじゃ満たされない、という、修にフランクフルトをあげた。

