あんたとあたし。



「ごめん、龍」


 多分大丈夫、と無表情。

 大して怒ってはないみたい・・・。だけど、状況は掴めてない・・・みたい。


「じゃああたし修んとこ行って来る。」


 龍の腕を勢いよく放すと、ダッシュで走っていった。

 ・・・青春か?青春だね、おい。


「お前、ここで何してんの。」

「何って、彩らのお伴じゃん。」


 龍は?と尋ねると、少し困った顔で、少し笑った。

 朝、後輩から電話が来て、海に誘われて、ほんとは行きたくなかったけど、無理やり連れてこられた・・・らしい。

 なんでここにいるのかすら状況が掴めてない龍。


「龍って、天然。」

「意味分かんね。」

「面白い。」

「面白くねぇ。」

「可笑しい。」

「可笑しくもねぇ。」


 真顔でそういう龍。

 冗談か、冗談じゃないのかすらよくわかんない。


 そんな顔を見ていたら、思わず笑い出してしまった。


「そんな可笑しい?」

 違うよ、ととまらない笑いを必死で抑える。


「龍が天然だから、笑えてくるんじゃん。」

 
 少し口を尖らせて、その後、軽く鼻で笑った。