従妹サマサマ。
あたしに感謝しな。
バカ笑いして3人で電車に乗り込む。
海まではそんなに遠くない。
“思い出”とやらを作るのには最適な距離だろう。
ぎゃあぎゃあと車内で騒ぐあたしらを、眼を細めたおばあちゃんが見ていた。
少し、海が見えたころ、アナウンスが降りる駅を告げ、あたしらは足早に駅を飛び出した。
坂の上に出来た小さな駅。
見下ろした視線の先には、薄い青と濃い青のコントラスト。
「海っ~~!!」
二人が同時に叫んで坂を下ってく。
追いかけることもしなければ、叫ぶこともしない。
来て正解だった。
こんなにも幸せそうな二人がいるのだから。
「留衣?」
坂の下から、名前を呼ばれる。
行くから、と叫ぶと、少し早足に坂を下った。

