…帰ろ。



ここにいても

悲しくなるだけだ。









そう思って私は

上履きと取り替えた

スニーカーを履こうとした。








…ん??


なんかスニーカーの中に

違和感がある。





一度履くのをやめて

中を覗いてみる。







「手紙…??」



そこにはキレイに

折りたたまれた


メモ用紙が入っていた。





なんだろう。











私は気になって

シンプルで真っ白なメモを

広げてみた。


















「─…っ!!」



私の目からは再び

涙が落ちる。











その瞬間

後ろからふわりと

抱きしめられた。








後ろを振り返らなくても

すぐにわかってしまう。





君の香り。