「ココ、いいですか?」

オレの前に突然少年が現れた。
眼鏡をかけたおとなしそうなその少年、年は15、6であろうか。オレの返事を聞く前にオレの前に座った。

「空いてる席あるやんか。そっち座れよ」

そう言いながらオレは伝票を手にして立ち上がった。
人と話をする気にはなれなかった。

「猟サン。話をさせてください」

少年が言った。

はあ? 

見たことのない少年がオレの名を呼んだ?