空から光の帯が降りて来た。
須原サンの体はその帯に吸い込まれるように光の中へ消えた。
 
あれほど喧嘩の強かったクライシスの総長、須原フミオが、いとも簡単にこの世を去った。
 
空を見上げた。

涙が溢れた。
ひたすら涙が溢れた。

どれだけ眠ったのだろう。

時計を確認するとまだ1時間も経っていない。

眠れない。眠れる心境ではない。
 
頼むよ、猟・・・・・・・
 
どこかで囁く声。
 
誰や?

オレは辺りを見回した。
誰もいない部屋。
午後11時30分。31分。32分・・・・・・・
気が狂うほど時間が経つのが遅い。

須原サンの顔ばかりが頭の中に浮かんで来る。