「お袋は、須原サンのことを知っていたのか?」
「彼とは宮殿で何度か会った。彼も王族を憎み、お互い、国王の悪口を言うことで心のバランスを取っていたのかも知れない」
「須原サンにオレのことは」
「話したことがあるわ。同じぐらいの年頃ですもの。彼にアナタの姿を重ねていた。だから、彼がクーデターを起こすと知ったとき、ワタシは悲しかった。彼には無駄死にして欲しくなった。一度は彼も納得してくれたのに」
納得した?
クーデターを中止しようとしたのか?
でも実際、クーデターは起きている。
なぜクーデターを起こした?
須原サンにとって、どうしても我慢できない事態が新たに勃発した、ということだろうか。
それが王妃の死だろうか。
「なあ、お袋。王妃を殺したのは」
見ると、母の姿はもうなかった。
「ワタシがお母さんに触れたから」
リズミーが涙を流しながら言った。
「彼とは宮殿で何度か会った。彼も王族を憎み、お互い、国王の悪口を言うことで心のバランスを取っていたのかも知れない」
「須原サンにオレのことは」
「話したことがあるわ。同じぐらいの年頃ですもの。彼にアナタの姿を重ねていた。だから、彼がクーデターを起こすと知ったとき、ワタシは悲しかった。彼には無駄死にして欲しくなった。一度は彼も納得してくれたのに」
納得した?
クーデターを中止しようとしたのか?
でも実際、クーデターは起きている。
なぜクーデターを起こした?
須原サンにとって、どうしても我慢できない事態が新たに勃発した、ということだろうか。
それが王妃の死だろうか。
「なあ、お袋。王妃を殺したのは」
見ると、母の姿はもうなかった。
「ワタシがお母さんに触れたから」
リズミーが涙を流しながら言った。


