そうとは知らず、オレたちはS艦の着陸場所を探していた。

降りた場所にはとてもたどり着けそうにない。
だからどこか別の場所に迎えに来てもらわなくてはならない。

真夜中の甲子園球場にしよう。
オレたちはそうと決めて夜が更けるのを待っていた。

「なあミドリ。なんで国王や大佐は、こんなミイラに執着すんのかな」

「お祈りしてからリュイの体を調べてみよう」

「解剖するってことか?」
 
考えただけでもゾッとする。
 

★・*・・☆※・・★・☆


助けて、猟サン。
 
ん? 何か言ったか?

猟サン、助けて。

女の声? 

まさか、このミイラが喋った?