9、凍てつく絆


キルジャではまだ戻らぬ鍵のために、国王が体調を崩していた。

「ラルフはどうした? なぜ1週間も顔を見せない? ラルフはどこへ行った?」

国王がベッドルームで愛する息子の名を繰り返していた。
息子への溺愛はホンモノらしい。

「王子は地球へおいででございます」

「とっとと呼び戻せ。ラルフの顔が見たい」

「ワタクシどもでは地球と連絡はできませぬ」

「だったらリズミーを捕らえよ。あの女をいたぶれば、ラルフか羽生猟のどちらかが必ず何かを感じて戻ってくる」

「承知いたしました」

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