「げええええ!!!!」

畳にうっすらと人の顔が浮かび上がっていた。

これは錯覚ではなく、ハッキリと人間の顔だ。

「畳、あげてみる?」

ミドリが落ち着いて言った。

「の、呪われるぞ」

「誰かが救いを求めているんだよ。掘り起こしてあげたら、感謝こそされるけど、呪われることはないと思うな」

「ほ、堀り起こすって、ま、まさかオマエ」

「何かが出てくるかもしれない」

「な、何かって、まさか、し、し、死体のわけないよな」

誰の死体だと言うのだ? 
まさかオレのお袋の遺骨、のわけないし