コスミックダスト-戦塵の宮殿

ミドリとサムトが棺の横で神妙な顔つきで座っていた。
自分たちのせいでオレを祖母の死に目に会わせてやれなかった、とでも思っているのだろう。

悲しみがまた1つ増えた。


★:*・・※☆・・*★・☆


祖母の葬式を出し、あれやこれやで3日が過ぎた。

母を亡くし、父を亡くし、そして祖母を亡くし、オレは天涯孤独になってしまった。

「これからどうするの? 人が死ぬと日本でもいろいろと行事があるんでしょ?」

ミドリが心配そうに尋ねた。

「親戚も何もないさかい、すぐにでも親父とお袋のいる寺に入れてやるさ」

「・・・・・そう」

オレは遺骨を抱えて立ち上がった。

「ええ? 今から?」

「早いほうがええやろ?」

「せめて1週間ぐらい、猟のそばに置いてやれよ」

「須原サンのアパート、早く行きたいねや」

「だからそれは」

「何が起こるか分からへんぞ。できるうちにしておきたいねや」

「まだ何か悪い予感するのか?」

「そうじゃないけど」