「ふーん。オマエ、次期国王なんだ?」

「や、そ、それはだなあ」

「実はオレも次期総長なんだ」

「な、何? もしやオマエ、アロン部隊のペイジャックをやはり知っている?」

「・・・あのなあ。ガキやないねんからそういう低能な宇宙人ごっこ、やめてくれるか?」

「ふ・・・これはとんだことを口走ってしまった。だがオマエ、次期総長だと」

「そうや。クライシスの次期総長やぞ」

「クライシス?」

「知らねえのか? 大阪じゃちょいと名の知れた暴走族や」

「暴走族? なんだ、くだらん」

「くだらんだと? ほなオマエのその宇宙人ごっこはくだるのかよ?」

「感情的になったら負けだ。もっと利口になろうぜ」

「いきなりシリアスになってんじゃねえよ」

「頭の構造が違えば考え方も違う。所詮、オレとオマエとじゃ比べものにならない」

「ふざけるな! 言ったはずや。オレはクライシスの次期総長やでえ! 暴走族を甘く見るんじゃねえ!」

ミドリのシャツをグイと掴んだ。
こんな男、1発殴ってやればおとなしくなるだろう。

「戦いは好きなのか?」

ミドリが尋ねた。
その口調だと今の状況を把握していないのかも知れない。

「うるせえ! 寝言言ってんじゃねえよ!」

ミドリに殴りかかった。

ところが。