コスミックダスト-戦塵の宮殿

「どうした?」

提灯が見える。

そして花輪。

「バアチャン? バアチャン!!!」 

オレは駆け出した。

祖母の通夜だった。

入り口で呆然と立ち尽くすしかなかった。

「猟・・・・・・・・・」

ミドリも愕然とした。

「どこ行ってたんや! この罰当たり!」

祖母の馴染みである隣のジイサンだ。

「・・・・・いつ?」

「ゆうべ、急に倒れて・・・搬送先の病院で、今朝亡くなった」

「今朝?」

「フサ枝さんはなあ、うわごとでオマエのことを何度も呼んどった。どこ行ってたんや? なんで連絡ぐらいよこさへんねんな! このドアホ!」

「・・・バアチャン」

ごめん。

「とっとと支度せい。オマエが喪主やぞ」

悪い予感。やはり当たった。