コスミックダスト-戦塵の宮殿

こんな調子で歩き続けること4時間。

やっと麓まで来た。

「あ~、町だ。猟の家、どこ?」

ミドリが尋ねた。

ハッキリ言ってやろう。
ココは和歌山県だ。
オレの住んでいる大阪までは果てしなく遠い。

オマエの不時着のせいだ。

「じゃあ、急いで歩こう」

「ドアホ! ひとりで勝手に歩け!」

「何怒ってるの?」

歩けるか、ドアホ。

「どうせオマエら、金、持ってへんのやろ? オレがいてへんかったら何もできへんくせに」

「日本に着いた途端、そんな威張らないでよ」

ローカル線、南海本線、大阪環状線、地下鉄谷町線と乗り継いで、ようやくオレが住んでいた町にたどり着いた。

物凄い旅をした気分になった。

と・・・・・・・・・・・・
 
まさか。


 
オレは足を止めた。