「なんで怒らせたらあかんねん?」

「だからそのうち」

「自慢やないけどオレはメチャメチャ鈍感やねん。そのうち、そのうちって、そのうち1年が過ぎて、2年が過ぎて、オレら卒業やんか」

「卒業したっていいじゃない」

「け。オマエに興味を示したオレがアホやった。一生わからんで結構。ふん、奇怪人間め。まるで宇宙人やな」

「何? 宇宙人?」

「そうや。オマエは宇宙人や。宇宙人より奇怪や」

「なんと・・・オレの正体を見破るとは」

「はあ?」

「まんざら鈍感でもないな」

「ドアホ!」

オレは自転車を置いて足早に教室に向かった。
コイツといるとムカつく。
イラつく。
頭が狂う。