「わあ!びっくりした。 って女?!よくここまで登ってこれたね」 そこにいたのは 笑顔の似合う青年だった。 ドキっ 私は平然を装うので精一杯だった。 『そう?別に普通じゃない?』 別に木登りくらい誰でもできるでしょ? 『君なんて言うの?私はゆ・・・ 雪(せつ)って言うの』 私は名前を偽った。 だって本当の名前を言ったらバレるから 姫ってことが。