君だけのもの。





「みのり?!

みのりってしゅんの元カノの?!」



「うん…

やっぱりまだ会ってたんだ…」




二人は私達に気付かず
VIP室に入ってしまった。




「追いかけなくていいの?!」


「やだよ…こわいよ加奈…」


「何言ってんの!!!

もしかしたら
何かあっただけかも知れないし、

このまま知らないふりして
気まずいまま過ごすのと
はっきりさせるのどっちがいいの?!」



「でも…」



加奈に肩をしっかりつかまれる。


「加奈も行ってあげるから、

ね?

勇気だしな?」




「…わかった…

ありがとう」




加奈は強いね。

加奈の優しさで
涙が出てきそうだった。