稀龍にこんなことをされたのは初めてで少し怖かった。 「大丈夫?」 俯く私の顔を覗き込む。 「大丈夫…」 「そうか」 「なわけあるかぁぁぁ!!」 稀龍のお腹めがけて足を伸ばす。 「おっと」 軽く避ける稀龍。 「きゃっ!」 当たるはずだと思ってたからバランスを崩した。 「男をナメんなよ」 ポンッと頭に手を乗せる。 「…稀龍ってS?」 今まで男として見たことのなかった稀龍を初めて男と認識した。