卓也が言うに、俺の親は卓也と同じくらいに病院に着いて、俺の状態を見てとりあえず安心し、俺の着替えを取りに家に帰ったらしい。 俺は個人の病室だから、部屋から卓也が居なくなって、妙な静けさになる。 「…本当に、嘘みてぇだな」 俺は木下の代わりにこうなった、だけど全然後悔なんてない。本当にどうしようもねえな。 ふと窓の外を見れば、病室の入口に人が行き交っている。その中に、見馴れた姿が現れた。 .