僕は鳴海ちゃんと瑠衣たちを連れて屋上に向かった。


そして、瑠衣たちに山炭がいることを話した。


鳴海ちゃんは一人で空を見ていた。


「まさか山炭がいるなんてねー。予想外ってやつだよね…」


魁は寝転んで空を見ているし、瑠衣は胡座をかいて太ももにひじをつけて頬杖をした。


「予想外ね…、あいつはまだ思いだしてねーんだろ?」


あいつっていうのは鳴海ちゃんのこと。


「思いだしてないけど…」


「なら大丈夫だろ、思いだしたら守ればいいだけだろ」


「また無責任なことを…」


「オレもそれに賛成だなぁ、なるちゃんが思いだしてからじゃないと下手に守ったりしたら変に思われるよ」


「そうだね…分かった」


みんないろんなことを思ってるってことか…。


好きだからってことなんだろうな…。