魁side


うーん…。


なるちゃんおそいなぁ…。どうしたんだろう…。


プルルルプルルル


電話?


携帯を開くと瑠衣からだった。

「もしもし?」


『もしもしじゃねーんだよオセェ』


あー…すっごく怒ってるなぁ…。


「しょうがないじゃん、なるちゃん女の子に連れて行かれたんだから」


オレは呆れてそう言った。だけど何かが引っかかった。何だろうこの胸騒ぎ…。


『女に連れて行かれた!?お前アイツ一人で行かせたのか?」


怒っていた瑠衣の声が心配してるような声に聞こえた。


『瑠衣ちょっと変わって』


少し遠くの方から零の声が聞こえた。


『もしもし?魁いまどこにいる?』


「裏庭だけど…」


『魁、悪いけど鳴海ちゃん捜して、僕と瑠衣も手当たり次第捜すから』


『何で俺が!!』


そんな瑠衣の声が聞こえる。


「分かった、それじゃあ」


ピッ


とにかく、なるちゃんを捜さなきゃ…。