私はあるところに向かっていた。


そこは昔遊んでいた公園。


ここでいつも追いかけっこして遊んでたんだ。


3人で一緒に…。


またあの頃に戻れないかな?


私は公園内を歩きまわった。


学校にいないならここだと思ったんだけどな。


「鳴海?お前なんでここにいんの?」


いた…。


瑠衣くんがいた…。


後ろにいた…。


私はすぐに瑠衣くんに抱きついた。


「うわっ?!」


びっくりした瑠衣くんの声。


「好き…」


溢れ出すの…気持ちがいっぱい…。


なんて言ったらいいのか分からない…。


どうやって伝えたらいいのか分からないの…。


だけどね?これだけは言えるから。


「好きなんだよ…瑠衣くんのこと」


好きっていう二文字。


「鳴海?」


「好きなの!瑠衣くんが…瑠衣くんが好きなの!」


強くもっと強く瑠衣くんをだきしめる。


私の気持ちが届くように…。


好きだから、大好きだから…。

「瑠衣くんは私のことどう思ってるの?」


精一杯、涙をこらえて瑠衣くんに聞く。


私は瑠衣くんの胸に顔をうずめている。


「んなの、俺もだよ…俺はてっきり魁のことが好きなんだと思ってたけどな」


瑠衣くんは私を抱きしめ返した。


「ホント?」


顔をあげると幸せそうな顔をした瑠衣くんがいた。


「ホント」


「よ…よかったぁ…」


私は、瑠衣くんの胸の中で泣いた。


「泣き虫」


「泣き虫でいい~」


「今度から、ひとりで泣くなよ?泣くんなら俺のそばで泣け」

今日の瑠衣くんはなんだか優しくてよりいっそう涙が溢れ出す。


「もっ…瑠衣くんが優しく…する…から…涙止まんな…ひっく…」


瑠衣くんは私の背中に手を回してトントンとしてくる。


だから、それがダメなのにぃ…。