新聞配達をやめてからは総太さんに会うこともなかった。
総太さんが何かを企んでいたことは今でも信じられない。
だが、信じ切れずにいた。
全ての授業が終わり、毎日通学する必要がなくなってからバイクをおやじさんのところに持ち込んだ。
驚くことに買った時と同じ金額をくれた。
「おまえさんがこいつを手放すとはな」
ボソリと残念そうに言われた。
「上京するんです。もう乗ってやれないので」
自分でも言い訳のように聞こえる返事をした。
総太さんが何かを企んでいたことは今でも信じられない。
だが、信じ切れずにいた。
全ての授業が終わり、毎日通学する必要がなくなってからバイクをおやじさんのところに持ち込んだ。
驚くことに買った時と同じ金額をくれた。
「おまえさんがこいつを手放すとはな」
ボソリと残念そうに言われた。
「上京するんです。もう乗ってやれないので」
自分でも言い訳のように聞こえる返事をした。


