イタル~another day~

玲ちゃんが引っ越す日。

引越業者がやるので俺が手伝うこともなかったが、
顔を出すと、荷物を積んだトラックは出た後で

玲ちゃんが一人で部屋の掃除をしていた。

玲ちゃんは俺に気が付くと、
「おう、イタル」
と再会した時と同じようにおっさんのような声をあげた。
「何も無くなったね」

「お義父さんは、そのままにしておいていいって言ってくれたんだけどな。わたしが元気で待っていればいいだけだから」

「ここで竜一さんを待ってたんだよね?」

「悪いか?」

「悪い」

と言うと少しびっくりしていた。