イタル~another day~

応接間には、森さん・・・竜至くんのおじいさん・・・と玲ちゃんと竜至くんがいた。

「イタル、ここで竜至と一緒に暮らすことにしたよ」

玲ちゃんが言った。

「うん。それがいいよ」

「ありがとう。イタルのおかげだよ。今になれば、何を意地になっていたのかわからないよ」


「あまり自分を責めるな。わしも悪かったんだ」

と森さんも言うのだから、色々とあったのかもしれない。

「そこでだ、至くん」
森さんが俺に向かって言う。

「はい?」

「君は今後どうするかね?」

「どう、とは?」

「あの家に一人になってしまうのだが・・・」

そうか。

玲ちゃんがここで暮らすというのはそういうことだ。

「君がよければ、家の名義は森になっているから好きに使ってもらってかまわない。ただ、ご両親も玲子さんに預けるつもりで送り出しているのだろうし、まったくうちの勝手で申し訳ない話なのだが」

「イタルの両親には私から話します」

と玲ちゃんが言うのに続けて、

「両親と相談します」

と答えていた。

心の中では別の人に相談することを考えていた。