イタル~another day~

「その・・・りゅうじの母親は?」
迷いながら訊いてくる。

「母親って玲・・・子さん、ですか?」

「なんだ。知らないのか?」

森さんは、心底驚いていた。

知らないといけないのか?

「昼までは市場から戻りません」

「そうだったな・・・」

俺の後ろにいるりゅうじくんの顔を少しでも見ようとしたのか、
身体の角度を変えて

「・・・りゅうじ、ここにはおまえの母さんはいないんだ。行くぞ」

と続けた。

「ほんとう?」
とりゅうじくんが俺に訊く。