昼休みにジュンとキャッチボールをするのが日課になりつつあった。

"浮気するなよ"という進の言葉が
頭に浮かばないでもなかったが、

なにが浮気なんだか

という感じで、深くは考えなかった。

最初の頃、
恐る恐る握った硬球にも慣れてきた。

肩が痛くなるようなこともなかった。

「イタルのフォームは素直だから」

とジュンは言う。

自分でも身体をうまく使えてると思う。

そして、どういうわけだか
以前より球威が増している気さえした。