イタル~another day~

玲ちゃんは、すっかり冷めてしまったお茶を口に運んだ。
「いろんなことがあったんだよ」

そう話を締めくくった。

ただバイクを疾走らせたいだけなのに、
難しいんだな。

あの峠で疾走れるのは総太さんのおかげなのか・・・。

「竜一さんて、どんな人だったの?」

「気持ちの大きなヒト、かな?」

「総太さんも、いいヒトだよね?」

「そうだな。総太はいい奴だ」

玲ちゃんの顔を見つめる。

若い頃も魅力的だったのは容易に想像がつく。

どう考えたって"いろんな"ことがあったんだろうな、と思う。

「玲ちゃん、大変だったね」
と言ったら、

「なに、わかったようなこと言ってるんだよ」
とポカリとやられた。