イタル~another day~

「・・・竜一と約束したんだから」


「わたしは聞いてないよ」
「リュウイチ、さん?、て?」
玲ちゃんと重なる。

「わたしの旦那」
「最後の漁にでる前に『何かあったら玲子を頼む』って言われたんだ」
今度は玲ちゃんと総太さんの声がかぶる。

「総太は、何度もそう言うんだけどね」

そんなことがあったんだ?

「わたしは聞いてないんだから、気にするなって言ってんだ」

「いいじゃないか、今日みたいなこともあるし」

「ありがとう。礼は言っておくよ。だけど、いつまでもわたしのお守りはしなくていいから、誰かいいヒト見つけてくれ」

「ほっとけ」

総太さんはヘルメットをかぶりなおす。

「イタル、明日遅れるなよ」

そう言って総太さんは帰って行った。