イタル~another day~

玲ちゃんは機嫌が悪そうだ。

黙って運転している。

「怒ってる?」

「ああ」

「ごめん」

ちらっとこっちを見た。

「せっかく総太が隠してくれてるのに、自分から顔出してんだから世話ないよな。おまけに名前まで名乗っちまって」

「・・・」

「だけど、それ以上に腹立ててんのは、わたし自身にだ」


「あの、どういうことなのか教えてもらってもいいかなあ?」

またちらっと見る。

「総太から聞いてない?」

「"あっちの"山へは行くな、としか聞いてない」

「そうか。バイク与えておいて一応気はつかってんだな」

「総太さん、いい人だよ」