「蒼空…」


本日2度目のキラキラ涙目で、綺亜羅とその他2人がこっちを見た。


「「「お願いしまっすッッッ!」」」


綺麗に声をハモらせ、私に向かって手を合わせて一斉に頭を下げる。


やっぱりそうきたか…。


私は小さくため息をついて


「……いいけど」

「やっ…「ただし」


彼方の歓声をさえぎり、私は綺亜羅と彼方に向かって言い放った。


「テストの平均、50以上はとってもらうから」


その瞬間、2人の顔が引きつる。


「……鬼…」

「…蒼空ってこんなキャラだっけ…」


そして、そんな途方に暮れている2人の横で、咲斗は冷静にガッツポーズをきめていた。