ー彼方sideー
俺…やばいよな……。
マジで蒼空に嫌われたかも…。
俺は深々とため息をつき、机に突っ伏した。
なんか、泣きたくなってきた…。
それもそのはず。
あれから約1ヶ月もの間、あからさまに蒼空に無視されてるんだから…。
やっぱまずかったな…最後の質問。
蒼空にあんな泣きそうな顔をさせてしまった。
俺はふせている顔をそのまま横に向けて、外を眺める蒼空を見た。
手を伸ばせば届く距離にいるものの…、
その存在は宇宙の果てより遠く思えた。
その遠すぎる距離に、不安と苛立ちがつのる。
あ゙ーー!!
俺は髪をガシガシっとかいた。
そこへ
「うっわ!!彼方めっちゃ髪ボサボサなっとるやん!」
テンションの高い関西弁が頭上から聞こえた。
顔をあげると、案の定そこには無駄にドアップな顔があった。
「……咲斗。もうちょっと顔離せって」
俺が顔をしかめると
「あぁ、ゴメンな」
少し笑いながら咲斗は顔を離した。
こいつは俺がこっちに来てできた1番目の友達、結城 咲斗(ゆうき さきと)。
金髪にピアスしてて、外見ものすごくチャラい。
でも俺の、こいつの第一印象は"めっちゃカッコイい"だった。
そんくらいイケメン。
それに話してみたら、外見じゃ想像できない程いい奴だ。