屋台をぐるぐる回った後、


花火がもうすぐあがるという放送が流れた。


「ねぇ、柚恋。いいところ、連れてってあがるから、ついてきて?」


俺の問いかけにとてもカワイイ声で返事をした柚恋。


ぎゅっと手を握って、そのままあの場所に向かう。


あの場所っていうのは穴場スポット。


人は全然通らないし、花火は正面から見れるし。


最高なんだって。

俺も行ったこと無いから分からないけど・・・。


「ねぇ、ここ暗いよ?違うところ行こう」


「んー。もうちょっと我慢して。」


そうだった。


ここは、街灯もないんだ。


暗いのが苦手な柚恋には怖いよな?


そんな柚恋を後ろからぎゅっと抱きしめる。